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D-558-2は、アメリカ合衆国の実験機。ダグラス・エアクラフトによってアメリカ合衆国海軍向けに製造され、愛称はスカイロケット(''Skyrocket'')。ターボジェットエンジンとロケットエンジンを混載した超音速飛行研究を目的とする航空機である。1953年11月20日、世界初のマッハ2の有人飛行に成功した機体としても知られる。 ==設計・開発== D-558計画の第2段階として、第1段階に当たるジェット機D-558-1に次いで、ジェットとロケットの2種のエンジンを搭載した機体である。なお、実際に製造されることは無かった第3段階に相当するD-558-3は、第2段階までの研究結果を反映した戦闘用の機体として計画され、モックアップ製造・設計にまで至ったものであり、X-15と似通った設計の機体だった。 D-558-1は明らかにエンジン混載には適しておらず、D-558-2は全く異なった機体として考えられた。1947年1月27日に行われた契約変更は、3機のD-558-1をキャンセルし、新たにD-558-2として3機を発注するものであった。 主翼は35度、尾翼は40度の後退角を付けられ、アルミニウム製となった。機体はマグネシウムを主体として構築された。ジェットエンジンは、ウェスティングハウス・エレクトリック製のを採用し、エアインテークは機体側面に設けられた。ジェットエンジンの役割は、離陸から上昇、そして着陸であった。高速飛行には6,000lbf(27kN)の出力を有するリアクション・モーターズのLR8-RM-6〔X-1にも使用された、アメリカ合衆国空軍のXLR11の海軍による命名規則に基づく名称。〕が採用された。燃料は、ジェット燃料250USガロン(950L)、アルコール195USガロン(740L)、液体酸素180USガロン(680L)が、機内の燃料タンクに収められた。 操縦席のキャノピーは機体の外面とそろえて一体化したものであり、視界は貧弱だった。後に操縦席は機体から張り出し、キャノピーも一般的な角形に設計が変更された。この変更により機体正面の面積が拡大し、バランスを取るために垂直尾翼は14インチ(36cm)高くなった。D-558-1と同様に、操縦席を含む機体前方は緊急時に切り離すことが可能であり、パイロットは切り離された前方部分からパラシュートを使用して脱出する設計となっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「D-558-2 (航空機)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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